9,180 円
1987年に劇場公開されたアニメーション作品である。制作費8億円をかけて作られた当時としては大型のアニメ作品である。1970年代に巻き起こった日本アニメのSFブームは既に収束していたが、その頃に子供世代であった年代が成長して大人になり、その事によって「より大人向けのSF作品」という形で本作のような作品が受け入れられたと考えられる。また、時はバブルの絶頂期に向かっており、製作スタッフの大半が実績の少ない若者という中で(バンダイが映像事業進出を企画して)制作費8億円を調達出来たというのも本作が完成できた大きな要因であったように思える。
この作品で監督を担当した山賀博之氏(1964年生まれ)は、製作開始時に弱冠24歳であったにも関わらず、脚本をほとんど書いた事の無い状態でこの「王立宇宙軍」を完成させた。若かったのは彼だけでは無く、制作スタッフの多くが商業作品の制作経験をほとんど持たない20代の若者が大半で、後から「新世紀エヴァンゲリオン」などで有名となった貞本義行や庵野秀明もこの作品に加わっていた。この作品を制作する為に1984年に設立されたGAINAX(代表取締役山賀博之氏)は、日本のアニメをリードする会社に成長している。
この作品に対する評価は様々であるが、面白さやカッコ良さで言えば、非常に質の高い作品と言えるし、この種の作品は20代の若者にしか作れなかった作品であるとも言える。一方で多数の場面で大人にしか分からないであろう表現であったり、女性をレイプしそうになるシーンなどがあり、これが興行収入が振るわなかった原因と考えられます。
最大の見所としては、やはりロケットが飛び出す所である。この場面においては、ロケットを奪う為に両軍の大規模な戦闘シーンが展開されている。飛行機と地上戦が同時に展開される場面が上手なアングルで表現されており、非常にスリルがあり、少しずつ戦場がロケットに迫ってくるシーンでは息を呑む。また、ロケットが発射されるシーンのアニメーションは、見るものを見とれさせるほどに素晴らしい出来栄えとなっている。
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